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4・1 【概説】学習者コーパス NICE とは

NICEに関する説明不足についてのお知らせとお詫び

従来の学習者コーパスが、執筆条件を統一せずに書かれたエッセイを集めてデータ化したのに対し、NICE は、先にエッセイの執筆条件を決めてエッセイを書いてもらい、それをデータとして集めて作成したという点に従来との違いがあります。

その違いを意識し、「条件を決めてエッセイを書いてもらった」ということを「統制した」と表現しました。 執筆条件は、

・一時間で
・辞書など参考書なしで
・11のテーマのいずれかについての
・英文エッセイ

を、書く、ということです。

しかし、データ収集過程において、以下の点で収集方法が統一されていませんでした。

・監督者の立会いの有無 (ない場合は、メールなどで執筆を依頼)
・いわゆる英文エッセイは500語程度であるということの説明の有無
・テーマの選択の自由の有無
・一人が複数のエッセイを書くかどうか
・ワープロの文章校正機能の使用の有無

また、比較のための母語話者データについては、

・一時間で
・辞書など参考書なしで
・11のテーマのいずれかについての
・英文エッセイ

を、書く、という点では、学習者と同じ条件でしたが、収集過程においては、多くの場合はメールなどで執筆を依頼し、監督者の立会いがなく、書かれました。特に、11のすべてのテーマについて英文エッセイを書くことを17名に依頼して英文エッセイを書いてもらいました。(学習者がどのテーマでエッセイを書いても比較できるようにするためです)

ですので、一人一エッセイではなく、一人が複数のエッセイを書いている場合がありますのでご注意ください。また、NICE 2までの母語話者データにおいては、母語話者は500語目安で書いたものが大多数でした。

「統制した」という表現が誤解を招くものであったこと、収集過程におけるデータ収集の条件の相違に関する説明が不十分であったことをお詫びいたします。

個々のデータに関する細かい情報については、以下のNICEのサイトにて2013年11月25日に公開された最新版(NICE 2.2)に記述されていますので、ご覧ください。 https://sugiura-ken.org/sgr/nice-nagoya-interlanguage-corpus-of-english/nice-2-2/

また、ご質問・疑問などがある場合は、NICEの責任者である杉浦正利(sugiura@nagoya-u.jp)まで、どうぞお問い合わせくださるよう、お願いいたします。

追加情報

NICE 2.2.2が2015年4月24日付で公開されています。これ以前のものをお使いの方は古いものを破棄し新しいものをお使いください。

https://sugiura-ken.org/sgr/nice-nagoya-interlanguage-corpus-of-english/nice-2-2/

NICE 3.0が2015年7月30日付で公開されています。NICE 2.2.2までのデータとは別に、新たにデータを取り直したものです。

https://sugiura-ken.org/sgr/nice-nagoya-interlanguage-corpus-of-english/nice-3-0/

NICER 1.3.2が2020年11月25日付で公開されています。NICEの改良版「NICER: the Nagoya Interlanguage Corpus of English Reborn」です。

https://sugiura-ken.org/sgr/nicer/nicer-1-3-2/

訂正情報

  • p.77 「学習者データの収集においては,監督者立合いのものとで」
    • 一部のデータで監督者の立会いがなかったもの、もしくは確認ができていないものがあることがわかりました。NICE 2.2の342件中13件が立会いがなく、5件が未確認です。確認不足の点、お詫びいたします。詳しくは、上記NICE 2.2のサイトをご覧ください。
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Last modified:2022/01/20 17:08:04
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